
- 標識魚(Tagged Trout) -
Fish & Game New Zealandでは、トラウトの生態調査のため標識魚(Tagged Trout)の放流を行っています。調査が行われている川のアクセスポイントには、アングラーに協力を呼び掛ける写真(左側)のようなサインが掲げられています。 ある川では、私も標識魚(メスのブラウントラウト)を釣りましたが、興奮のあまり川へ入る前にサインを良く見ていなかったので、標識(写真右側)に個体識別番号(Tag Number)が記載されていることまでは気が付きませんでした。そこで、分かる範囲の情報をFish & Game New Zealandにメールしたところ、「その魚は、昨年末に〇〇川の最下流域で標識放流した個体です。産卵のために遡上し、その後もそのあたりで過ごしたものと考えられます。肥満度の関係から、現在は回復途上にあるのでしょう。」との返信が来ました。放流地点が明確ではありませんが、標識魚は少なくとも20kmは遡上し、私に釣られてしまったことが分かります。 日本各地の山奥にある砂で埋もれた砂防ダムや、魚道という障壁がある日本のセメント川との違いを痛感しました。遊漁に対しての取り組み方の違いもまたそうです。流れたいように流れている川と、自分が好きなところで暮らせる魚・・・本来あるべき自然の営みが人間の都合だけで制約されている日本の現状を変える必要があるでしょう。過疎化が進む地方の小規模渓流なら、それは可能と思います。


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